(介護)筋トレこそ介護予防・自立支援の最大の武器だ!

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Senior couple (60s) exercising with hand weights in park.

Senior couple (60s) exercising with hand weights in park.

2025年には介護職が38万人も不足するといわれています。

政府はこれ以上社会保障費は増やしたくないので大幅な介護士の待遇改善策は今後ない、つまり介護職員が大幅に増えることはないでしょう。悲しいけれど、これが現実です。

じゃあ…介護予防して要介護者を減らすしかないじゃん?」というのが私が行きついた1つの結論です。

団塊の世代の方々が要介護者になるのを指をくわえてまっているわけにはいきません。

その手段の一つとして今回「筋トレ」のお話をします。

女優の森光子さんが多いときで250回ものスクワットを日課にされていたというのは有名なエピソードで、晩年近くまで元気で舞台に立たれていましたよね。その元気の秘訣は、このスクワットにあったのではないかと私は考えています。

森光子さんの記事

本記事では、具体的な筋トレの方法論というよりは、介護士のためになる加齢と筋肉のメカニズムをみなさんにお伝えしたいと思います!

それではいってみましょう!

そもそも加齢とはなんぞや

加齢ってそもそも何なのでしょう

介護のお仕事に携わる方でも即答できる方は意外に少ないのではないでしょうか。

簡単に言うと「加齢とは細胞の壊れるスピードが、修復されるスピードを上回る」ことを言います。

若いころは「細胞の壊れるスピード<修復されるスピード」だったので、疲れなんて感じないし、怪我も治りやすかったと思います。

大体40歳を超えるころから「疲れやすくなった」「怪我が治りにくくなった」と言いますよね。

これはみんな「修復されるスピードが減少する」ことによるものなんですね。

ただまったく修復しないわけではないので、ゆっくりとは回復します。

なぜ筋肉は衰えるのか

細胞の修復するスピードが減少する理由はいくつかあります。

  • 筋肉の生成を促すホルモンの減少

  • 細胞の死(エポトーシス)

  • 環境的な要因

1つ目と2つ目は生物として避けられません。遺伝子療法はまだ加齢を留める所まで達していませんから、自分自身でコントロールできません。

3つ目の環境的な要因は運動習慣や、生活環境などを指します。

環境的な要因の代表例として定年退職が挙げられます。仕事を失ったことで活動量が一気に低下します。趣味がなく、仕事一筋だった人ほど活動量の低下は顕著です。

つまり、今の日本社会において、65歳というのは退職により活動量が落ち、加齢により細胞の修復スピードが遅くなっているのでガクッと筋力が落ちるターニングポイントになっています。

介護保険は介護が必要になって、認定してもらい初めて使えるようになる仕組みです。

この65歳となったシニア世代のケアが行き届いていないというのが日本の介護システムだと思います。

加齢への対策は至極簡単です。遅くなった修復スピードを補ってやればいいんですね。

コントロール可能な環境的な要因を対策することがカギになってきますが、そこでおススメするのが筋トレなんです。

ここからは筋肉をつけることの効果、筋肉をつける方法をメカニズムから説明していきます。

筋肉をつけることの効果

筋肉があることで以下のような効果があります。

  • 移動能力、生活機能(食べる、入浴など)を維持

  • 血流改善・基礎代謝の向上

ふくらはぎの筋肉は第二の心臓と呼ばれます。人間は2足歩行ですからどうしても下半身に血流が滞りがちです。

それを心臓に戻すポンプの役割をしているのがふくらはぎの筋肉なんです。また筋肉がエネルギーを消費しますので、基礎代謝が上がり肥満を防ぐことができます。

このように筋肉をつけることは、身体能力以外の代謝機能にも大きな影響を与えます。

筋肉をつけることで、生活動作を維持し、また基礎代謝をあげて病気を防ぐことでQOL=生活の質を維持することができるんですね。

筋力アップにはウォーキングより筋トレ!

運動不足解消の定番であるウォーキング。ウォーキングは有酸素運動ですから、心肺能力を維持したり景色を見ながらストレス発散になります。

しかし筋肉を維持するという面からみると、効果はあまりありません

筋力を鍛えるという軸で比べた場合、1日1万歩より、週2回のスクワットのほうが効果が高い。とも言われています。

また片足立ち30秒だけで「ウォーキング50分」に相当するといわれています!

これだけ大きな差がでるのはなぜなんでしょう?それを知るために筋肉が成長するメカニズムを見ていきましょう。

筋力アップには負荷が必要

突然ですが、テレビニュースなどでこんな光景を見たことはありませんか?

そう、宇宙飛行士が地球に帰還したときの写真ですね。

みなさん車いすに乗っています。これは無重力状態にいたことで筋肉にまったく負荷がかからなかったことで、歩けなくなるほどに筋力が落ちてしまったからなんです。

筋肉を成長させるには負荷が必要です。

とてもわかりやすい動画がありましたのでご紹介します。(英語ですが、字幕あります。)

What makes muscles grow? – Jeffrey Siegel

この動画でも紹介されているとおり、筋肉を大きくするには負荷をかけて微細な傷をつけ回復させることが必要です。

ウォーキングのような日常動作の延長では、大きな負荷はかかりませんので筋肉は成長しないということなんです。

高齢者でも筋肉は成長するのか

結論、高齢者でも筋肉は成長します!次の写真を見てください。

80歳を超える世界最高齢のボディビルダーのアーネスティン・シェパードさんです。

もちろんこの方は常人以上の努力をされているし遺伝的な体質もあるでしょうが、高齢だからといって筋肉は増えないということはないというエビデンスにはなっているのではないでしょうか。

見落としがちな家庭での食事

環境要因として忘れてはならないのが家庭での食事です。

負荷をかけて筋肉に傷をつけても栄養をとっていないと回復が起きず筋肉は大きくなりません

高齢になってくると歯が悪くなる方も多く、お肉を食べる回数が減ってきます。これはタンパク質の摂取量が減少することを意味します。

筋肉の材料となるたんぱく質も食事の中でしっかりと取り入れていくことが重要です。

またタンパク質の摂取量低下は私たちが思っている以上の悪影響を及ぼします。それが低アルブミン血症です。

低アルブミン血症とは

蛋白質が不足することでアルブミンという物質の生成も少なくなります。

アルブミンとは栄養素を身体全体に運ぶ働きをします。

せっかくとった栄養も、アルブミンがないと体に運ばれないということです。

蛋白質を摂取するには、お肉もいいのですが、鶏卵が一番吸収率がいいというデータがあります。また鶏卵は調理しやすく、咀嚼能力が落ちてきても食べやすい、高齢者に合っているという利点もあります

まとめ

いかがでしたか。

筋肉をつけることの重要性はご理解いただけましたでしょうか!?

筋肉は通常の生活と違う負荷をかけないと傷がつかず成長しません。負荷をかけるための筋トレと回復のためのタンパク質の摂取が必要です。

筋肉をつけることは、生活の質を維持し、さらに基礎代謝をあげ病気の予防にもなる介護予防の最大の武器です。

ぜひ、ご自分の施設の自立支援に取り入れてみてはいかがでしょうか。

※地域のコミュニティでした介護予防教室のパワーポイントを貼っておきます。
ぜひ、ご参考にしてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!


コメント

  1. tadaken3 より:

    筋トレいいですね

    • 寺戸慎也 より:

      まさかのタダケンさんからコメント…嬉しい過ぎます…!有酸素運動もよいですが筋トレいいですよ!