クラファンやってみたら成功したので理由を分析してみた

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みなさんこんにちは、テラド(@terashin1226)です!

2019/12/17からはじめたクラウドファウンディング「発達障害者の職場でのコミュニケーションを改善して働きやすい環境を作る」が「1月31日23時59分59秒」をもって終了し、無事に目標を達成することができました。

発達障害者の職場でのコミュニケーションを改善して働きやすい環境を作る
発達障害を持つ方の「働きにくさ」は環境が作っている 我々の開発する「CONDUCTOR(コンダクター)」は「上司→適切な指示が出せるタスク作成画面」「作業者→集中できるタスク管理画面」2つの機能で発達障害の方が働きやすい環境を実現します。

今回はご支援くださった皆様への感謝とともに、クラウドファウンディングが成功した理由と、やってみて見えたクラファンの仕組みについてお話ししたいと思います。

クラファン達成しました!

2019/12/17からはじめたクラウドファウンディング「発達障害者の職場でのコミュニケーションを改善して働きやすい環境を作る」が「1月31日23時59分59秒」で、終了しました!

ラスト2日間で、残り50%を一気に集めるという怒涛の追い上げを見せ、奇跡的に達成することができました。

1/29 509,500円 → 1/30 843,500円 → 1/31 1124,100円

僕の中では一つ一つ偶然が連なっていって、大きなうねりを生んだ、そんな印象を受けてます

実は夏頃に本業の繁忙期と重なり、クラファンサイト制作にくじけかけました。その後、Webミーティングで、エンジニアの森本さんと話し合い、とにかくクラファンをやり切ろうと決めました。

スタートダッシュは僕が所属するコミュニティ、ノンプロ研のみなさんにご支援いただきました。

その後、20万以下の低成長を続けてましたが、1/20過ぎに仕事で仙台研修に行った時に知り合った方が大口のご支援をしてくださり(懇親会で若者支援について熱く語り合ったというご縁…)、35万円を過ぎたあたりから50万までぐっと浮上しました。

ラスト2日間は、いつもお世話になっているNPO法人Giftのみなさんや、僕が働いていて、地元密着ミュージシャンの右京さんとHattoriBeatというイベントも作っている第二のホーム!服部天神のピーコックうえしばさん率いる豊中の超強力応援団のみなさんが「#寺戸祭り」と題してや追加支援をしてくださり、ピリピリムードから一気にお祭りモードに笑

クラファンが僕の手を離れ、みなさんの「ジブンゴト」になっていった変化がわかりました。

クラファンは「文化資本/関係資本」を経済資本に変換する装置

クラファンをやってみて、「クラファンってこういうことじゃないかな」って考えたので、ご紹介したいと思います。

資本には3種類ある

ピエールブルデューという人が、資本には

1 文化資本

2 社会関係資本

3 経済資本

この3つがあるといっています。

  • 経済資本は「おかね」のこと(そのままですね)

  • 文化資本とは、知識やスキル、教養などのこと

  • 社会的関係資本は、人脈、人との信頼関係のこと

僕は、この3つの資本が交わる部分が「市場」なのではないかと考えています。(※ブルデューがそういってるかは知りませんが笑)

みなさんはお金を使ってものを買いますよね?

「製品」には付加価値があり、スキルが投入されています。つまり、「ものを買う」とは、市場において、経済資本を文化資本に変換する作業なんです。

実際にやってみて、クラファンは「関係資本」を経済資本に変換する、または「文化資本」を「経済資本」に変換するための市場なのではないかと、仮設を立てました。

関係性と出資の関係

ここで、関係性について定義します。

プロジェクトの発起人が普段から仲の良い人たちを直接層とします。

次に、発起人の直接的な知り合いではないけれど、プロジェクトに関心を持ってくれた人たちを「関心層」とします。

図にすると、こんな感じ。

直接層の方は『寺戸くん頑張れ!」と普段の関係性から支援してくれます。今回のクラファンだと、ノンプロ研のみなさん、豊中市のみなさん、twitterやFacebookでの交流がアクティブな方々です。

つまり、社会関係資本が経済資本に変換されています。普段の関係性がさらに強化されるわけですね。

一方、関心層は、CAMPFIREという事業そのものや、クラファンそのものに関心があったり、直接層がシェアした情報をもとにクラウドファウンディングに投資する方々です。

では関心層の方々は、お金と引き換えに何を手に入れるのでしょう。仏教で「功徳(くどく)を積む」と言われますが、寄付をすることで豊かな精神性を手に入れているのだと思います。

クラウドファウンディングでは

  • 直接層 →「関係資本」→「寺戸くんを応援したい!」

  • 関心層 →「文化資本」→「豊かにお金を使いたい」

と交換が起こります。

人はなぜ寄付をするのか

マズローの欲求5段階説を知っている方は多いのではないでしょうか。

高度経済成長を経て、生理的欲求、安全の欲求は満たされるようになりました。ただし、現代の日本では承認欲求、所属欲求が不足しています

社会が成熟した中で、おそらくこの欲求は階層構造ではないということが見えてきました。日本において、餓死をするということはめったに起らなくなりましたが、それでも人々は生き方に迷い、社会的に孤立し、自殺してしまう方もたくさんいます。

元々日本社会は父親を家長とする家制度でした。都市化によって家制度が崩壊し、社会関係資本が不足しています。さらに地域コミュニティも分断され、文化資本も不足しています。下図のように経済資本が相対的に大きくなっています。

人々は「おかね」によってサービスを買うことで生活を成り立たせています。ただ、人々は「おかね」では買えないものがあると気づきはじめています。コミュニティの中で人から必要とされること、何かに貢献すること。

クラウドファウンディングは行き過ぎた経済至上主義を調整しようとする試みなのかもしれません。

クラファン成功のためのコツ

さて、少し実用的なお話しもしておきたいと思います。

クラファンを成功に導くには

1 直接層がむちゃくちゃ多い
2 関心層をいかに巻き込む
3 直接層の人数にあったゴール設定をする

この3つかと思います。

関心層を直接層に変える

僕自身は直接層の人が多いわけではありません。Facebookの友達は200人ほど、Twitterのフォロワーは800人ほどでした。過去に「いつも隣にITのお仕事」というブログをしていた関係からTwitterのフォロワーは多めかもしれません。SNS以外の友人関係でいうと職場の方含めて30~40名ほどでしょうか。

クラウドファウンディングのページを公開した後は、活動報告とFacebookとTwitterでの周知をしていました。でも、これでは相手のタイムラインに流れるだけで、関心層の支援にはなかなかつながりませんでした。

そこで

1 直接メッセージ
2 Facebookグループへの投稿

を実施しました。

普段関わりのある直接層でも、支援となるとハードルが高いものです。そういう方には直接メッセンジャーで支援を依頼しました。タイムラインに流れていても見逃すこともありますし、他の人の支援は可視化されないので、支援していいかわからないということもあるでしょう。直接お願いしたことで、支援してくださった方はかなり多かったです。

CONDUCTOR(コンダクター)というプロダクトは発達障害の方の職場を改善します。そこで発達障害関連のFacebookグループに直接投稿を行いました。Facebookグループというのは、あらかじめ興味関心がわかっているので、効果的にアプローチができます

直接層と関心層は常に変動します。

関心層だった方が、僕の活動に共感してくださり、情報をくださったり、拡散を手伝ってくれるようになり、クラウドファウンディングの活動中でTwitterとFacebookそれぞれで100人程度ずつフォロワー、友達が増えました

関心層をいかに巻き込むか

僕が利用したクラウドファウンディングを行ったプラットフォームCAMPFIREでは、PV数(クラファンサイトのページ閲覧数)を確認することができます。実はCAMPFIREのサイトから直接訪問が1番多いんです。続いてTwiiter、Facebookの順でした。CAMPFIREはサイト自体がかなりのPV数を持っています。そして、直接層より関心層のほうが当然人数が多いので、いかに関心層に支援してもらえるかが重要です。

それに必要なポイントをいくつか挙げてみます。

課題設定がわかりやすく、解決策がクリティカルに設定できているか

アイデア自体の課題設定がわかりやすく、かつ解決策がクリティカルであるかどうかが重要だと思います。

現代人は日々、たくさんの情報に触れています。その中でキャッチしてもらおうとすると、シンプルで効果的だと思ってもらえることが重要かもしれません。

メディアへの掲載やインフルエンサーによる支援表明と「ある程度の支援」

テレビ/新聞やPV数を持ったサイトへの掲載も重要なポイントです。僕のプロジェクトでも障害者ドットコムさんに記事を掲載していただいてから一気にPV数がアップしましたし、支援もここからぐっと増えてきました。

さらにCAMPFIREのCEOである家入一真さんも支援してくださいました。メディアへの掲載やインフルエンサーによる支援があるとPV数が増えるという効果もありますが、それ以上に信頼感が高まるという効果が大きいと思います。

さらに、関心層が「支援してもいいかも」と思うには、支援額が「支援してもいいかも」と思う閾値に達する必要があると思います。

この金額がいくらなのかは正直わかりません。ただ「一銭も入っていない募金箱と、半分程度入っている募金箱」どちらに募金しようと思いますか?おそらく後者だと思います。

戦略としては、閾値までは直接層の方の支援で頑張って、そこからさらに関心層にアプローチしていくというのが良いと思います。支援がある程度集まると、CAMPFIREのサイト上でも見つけてもらいやすくなります。

クラファンサイトは媒体の1つでしかない

さきほど「アイデア自体の課題設定がわかりやすく、かつ解決策がクリティカルであるかどうかが重要だと思います。」と話しましたが、僕の作ったクラファンサイトがシンプルで伝わりやすかったとは思いません笑 クラファンサイトは確かにPV数は持っていますが、媒体の1つでしかないと思った方がよいです。活動報告や別媒体、SNSでさらにわかりやすく追加で発信していくことが重要です。

クラファンサイトを作りこむために多くの時間を費やすよりは、ある程度わかりやすく作れたら、スタートを切ってしまってもよいと思います。内容の説明は見ず、クラファンサイト自体は支援のためだけに使ったという方も多いはずです。

ビジョナリーなプロジェクトが「参加感」を生む

冒頭に説明したようにクラウドファウンディングは経済資本を文化資本や社会関係資本に変換する仕組みです。

なので、実は「明確な利益」がでなくてもいいんです。経済資本でさらに経済資本を生み出すような金融市場とは違います。

「プロジェクトの実現性」「金額の提示をもっと明確に」「アップグレードの無料化」など経済的な価値をもっと提示してはと助言をいただいたこともあります。でも、それはやらないでおこうと話していました。

僕たちのプロジェクトが提示したのは「発達障害があっても、当たり前に働ける社会」というビジョンとアイデアです。それが達成する補償はありません。

ただクラウドファウンディングはまだみない世界が実現するかも」という期待感と、その世界を一緒に作り上げていくという社会関係資本を購入するものだと思っていたからです。

まとめ

クラウドファウンディングは単なる投資ではなく、まだみない世界が実現するかも」という期待感と、その世界を一緒に作り上げていくという社会関係資本を購入するものです。

僕のプロジェクトでは最後2日で50%の支援を集めきりました。今回ご紹介した「成功した理由」は正直後付けです笑

プロジェクトの達成を最後まであきらめない執念が一番重要な要素なのかもしれません。

参考までに。こんな記事がバズってましたね。この記事と合わせて読んでもらえれば、クラファンのトレンドがわかるかもしれません。

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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!


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